つけ加え

反論の余地のない正論をかざすのは暴力である、というようなことを内田樹の本で読んで「なるほど」と思った矢先の、今回の「自己責任」騒ぎ(あえて「論争」とは言いません)。
「弱者(民間人の拉致被害者)」であることも、「みんなに迷惑をかけた(莫大な経費が税金から出ている)」という言い分も、どちらも「反論の余地のない正論」。お互いに、「正論」は人の口を封じ込める「魔力」があるから気をつけないと。
その上で、政治的な「強者」は、自らの「正論」にさらに力を加えられるのだから、その行使にあたっては慎重になって欲しい。