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小学生のときに読んだ本で、いまだに記憶に残っている本がいくつかある。
江戸川乱歩の『蜘蛛男』はそのうちの一冊。
俺にリビドーの存在を教えてくれたが、処理方法は教えてくれず、仕方がないので俺は何度も風呂場で女の死体を解体する場面を読み直して、そのたびに「なんなんだー」とモヤモヤさせられた。


ところで、やはり俺のリビドーを刺激したものの、書名が不明である一冊がある。
子供向けのオカルト豆知識をつめこんだ、あやしげな本。
ほら、秋田書店から出てたようなやつ。
そのうちの一冊に、地底人についてのこんな話がのっていた。


第二次世界大戦末期。ドイツでの出来事(フランスだったかも知れない。対独レジスタンスの話だった気も……)。とあるビルに入った男がエレベーターに乗ると、それは勝手に地下階に降りていった。エレベーターを降りると、そこには長い廊下があり、その奥に手術室のような場所があった。そこで男が見た衝撃の光景! 緑色のグロテスクな地底人が、全裸の美女を手術台の上にのせ、全身をまさぐっていた! 男は悲鳴をあげ、牢屋に閉じ込められてしまった。どうするどうなる? と、突然、地下の壁が突然崩れ、全身銀色の宇宙服のようなコスチュームの連中が現れ、地底人たちを殺戮して、人間たちを開放した。
戦後、男がそのビルに行ってみると、そのビルには地下階はなかった……。


確か、その銀色の連中も、地底人だったような気が……。つまり、地底人のあいだでも戦争があったらしいんだよ。


小学6年生のとき、これを通っていた英語塾の待合室で俺は毎回読んでいた。授業の直前にはギンギンだった。
もう一度、読んでみたいな。


心当たりのある人は、連絡をください。