今度こそ観てきた『NANA』@吉祥寺プラザ

え〜とね……バンドものだと思って観にいったら、違ってた。
主人公は二人いて、一人はアイドルを目指している。逆立ちしてもロックじゃないね。メガネかけてないし。いや、しかし、あれを中高生はロックだと思うのかな?
もう一人は、なにがしたいんだかわからん。自分が男にふられてからは、人の恋路におせっかいをしだす、たちの悪いおばはんのようだった。


見所は、「男がどんなときに勃起するか?」を描いた場面。バイト先の女とタクシーを待っているとき、つきあっている女から電話がかかってくる。「やれるか? やれないか?」そのぎりぎり感が勃起中枢を刺激する。あの場面には、ハラハラした。


もう一箇所は、昔の女がバックステージを訪れる場面。ここでも男はやはり勃起していたはず。いわゆる焼けぼっくいに火がついたってやつだ。ステージの上から元カノが見えて音をはずした、そんなギタリストの心中は、「あいつ、やっぱり俺のこと忘れられないんだな」という自己陶酔。まったくバカにしてるよね! だって、これって、バンドマンは自己陶酔型のナルシストばかりだっていう紋切り型じゃない! バンドマンとして許せない!
でも、ホテルのエレベーターホールで勃起してたのは認める。あそこは勃起している。


女子二人が主人公の映画のはずなのに、乙女心よりも、勃起シンドロームばかり気になった映画でした。
あ、そういや、『アイデン&ティティ』は童貞臭が漂っていたけど、『NANA』にはジャコウの香りが漂っていたよ(テキトー)。