5月〜最近にかけて観た映画

5/12 『寝ずの番』@吉祥寺オデオン座
5/16 『ブロークン・フラワーズ』@新宿武蔵野館
5/19 『ラスト・デイズ』@バウスシアター
5/22 『トム・ヤム・クン!』@シネマスクエア東急
5/27 『怯える』『鼻の穴』『みつかるまで』@ユーロスペース
5/29 『犬を撃つ』『蘇州の猫』『MY SWEET PLANET』@ユーロスペース
5/30 『人コロシの穴』『赤猫』@ユーロスペース
5/31 『如雨露』『春雨ワンダフル』『INAZUMA 稲妻』@ユーロスペース
6/1 『モリムラ』『世界は彼女のためにある』@ユーロスペース
6/5 『893タクシー』@シネマヴェーラ
6/6 『ロンゲスト・ヤード』@K’s cinema
6/7 『のらくら兵』@フィルムセンター
6/8 『チチカット・フォーリーズ』@アテネフランセ文化センター
6/9 『勝手にしやがれ!! 黄金計画』@シネマヴェーラ
6/12 『DOORⅢ』@シネマヴェーラ
6/13 『もだえ苦しむ活字中毒者 地獄の味噌蔵』『タイムスリップ』『勝手にしやがれ!! 英雄計画』@シネマヴェーラ
6/14 『復讐 運命の訪問者』『復讐 消えない傷跡』@シネマヴェーラ

なんか渋谷にばっかり行ってるなぁ。『ホステル』と『太陽』はDVDで観た。
『ホステル』を観たら、無性に『DEVIL'S REJECTS』が観たくなった。なんだろう、『ホステル』のような映画は、毎月どこかの映画館でかけるべきだ。それでどんどん消費すべきなんだ。水を飲むように、血糊を消費しろ! で、大傑作『DEVIL'S REJECTS』は、これから何年にもわたって、なにかと思い出すべき映画だろうな。暴力と人間の存在についての考察。そういうのを、辛気臭くではなく、かっこよく!
『太陽』は、そのタイトルと裏腹に、深海にひっそりと棲むかわいそうな魚についての映画。イッセー尾形昭和天皇に似ているかどうかはどうでもいい問題で、彼が口をパクパクと動かして、言葉になりきらない呟きを発する様が素晴らしい。思考というのは、こうやって具体的にポロポロと生れ落ちるんだな。それをある瞬間に餌を捕らえるようにしてつかみとるイッセー尾形。研究室の場面。居眠りする侍従(?)に「ペンを!」と焦る場面。捕らえ損なったら、思考は泡となって、はるか頭上の海面へと浮かび上がって、消えてしまうだろう……。
ふと、最近アメリカ人の女優とメールでやりとりしたことを思い出す。彼女は、演技の秘密についての思考の一端を披露してくれた。そのことについては、いずれ書くかも知れないし、書かないかも知れない。それよりも、彼女の書き方……「secret……secret……」とメールの文中で呟いていた。答えが大事なのではなく、そう呟くことのほうが大事であるかのような……。
『太陽』のラスト、大きな決断をした主人公は晴れやかだ。もう、そこは深海ではないかのよう。けれど、やはり、重要なのは、呟くことであるかのようだ。侍従(?)によって、知らされるあるニュース。一人の人間の死。やりきれない表情……をするのは、主人公が神ではないから……。