『野良人』

近所の古本屋で、初版本を購入。以前、引越しの際に売ってしまったので手元になかった。その後、新版を買ったのだが、そちらにはあとがきがなく、ひどく残念に思っていた。
そう、この初版『野良人』のあとがきは、大変素晴らしいのだ。
「しなやかに たくましく」と題された花くまゆうさくのざっくばらんな半生記は、苦労話を苦労話として語らず、文字通り「しなやかに たくましい」。くじけそうな自分に「ドンマイ」と言いながら、女投げでキャッチボールをする、そんな感じ。女投げでもドンマイ! 声を出さないでいたってキャッチボールは楽しいし。そんなふうに人生の大半は流れてゆく。「これがいい!」とも「これじゃ駄目!」とも言わない。ただ、「しなやかに たくましく」とジャージに刺繍で縫い付けて、今日も仕事に出かけよう。
是非、古本屋でゲットしていただきたい本でございます。