愛だよ! 愛!

恋の腹痛、見ちゃイヤ! イヤ!
愛がつまった一冊。スカトロという「幻想」にとらわれた著者は、同時にそんな人間がいかにマヌケであるかを描きあげる。スカトロAVの撮影現場に現れる奇天烈な人間たちを見て、井口昇は「引く」。と、同時に彼らをいとおしく感じている。そこには、単に共通の趣味嗜好があるからといってわかりあえるわけではない、という悲しみと、同時に自分の妄想に忠実でなければ生きられない孤独な人間という生き物に対する慈しみがある。
必読。