文学にまつわるちょっとした思い出

http://d.hatena.ne.jp/sho_ta/20070829#1188356432
え? バタイユ読んでる(知ってるだけでもいい)女のほうが、話がはやくていいじゃない。
と、思ったのも、こんな思い出があるから。
俺が大学生になった年だから……いまから16年前(うわ、もうそんな昔か)。サークルのたまり場には俺ひとりしかいなくて、暇つぶしに文庫本を開いていた。そこに、仏文の先輩がやってきた。ショートカットの似合う、すっげえ可愛い先輩だった。俺、ちょっとどころじゃなくて、その先輩のこと好きだったんだよな。だから、俺は自意識過剰になってしまって、読んでた文庫をサッと隠したんだ。ほら、読んでる本を知られたくない、っていう自意識ってあるじゃない。でも、その先輩はすかさず俺が本を読んでいたのに気づいて、「なに読んでるの?」と訊いてきた……。で、以下のやりとりがあった。
俺「あ、ええと、(うわあ、恥ずかしいなあ……と思いながら)『地獄の季節』です」
先輩「へえ、怖そうなタイトルだね」
俺「………………あ、ああ、そうっすね」
早稲田の仏文って……先輩、仏文っすよね……はは。
ランボーとかバタイユとかプルーストとかサドくらい読んでる人のほうが、話はしやすいよね? それだけ。